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 抱きしめた腕に、美緒の白い手が重なる。 「どうしたの? 今日、勉強会で疲れちゃったの?」 「いや、美緒の事、好きだなって……。今までごめんな。本当に反省している」 「うん、信じるから」 「ありがとう。俺は、美緒とずっと一緒に居たいんだ」 「うん、ありがとう」  もっと抱きしめたくて、美緒を自分の膝の上に引き上げる。  突然の出来事に「キャッ」と短い悲鳴をあげ、目を丸くした美緒が愛おしい。気持ちが抑えきれず、美緒の顎を抑え、唇で唇を塞いだ。  空いている方の手で後頭部を抑えながら、貪るようなキスを落とす。美緒は、俺から逃げる事も出来ない。    美緒のすべてを欲しがるような激しさで、美緒の口の中へ舌を差し込こみ、絡め取る。 「ん……んぅ」    美緒から鼻に掛かった声が漏れる。  拒絶されない事に気を良くした俺は、更に舌を深くまで差し入れる。  美緒の口腔内で俺の舌が蠢き、美緒の歯列をなぞる。  自分でも余裕が無いのは、わかっている。でも、今は美緒が欲しかった。 そして、美緒にも俺を欲しがってもらいたい。  激しい口づけにリップ音が、クチュクチュと部屋に響く。  俺の背中に手を回し、縋るようにギュッとワイシャツの生地を掴まれた。 少しだけ、唇を解放すると、美緒が蕩けた瞳で俺を見つめる。  その表情が愛おしくて、今にも涙がこぼれ落ちそうなる。 「けん……じ?」  美緒が俺の名前を不思議そうにつぶやく。  情けない俺は、泣き顔を見られたくなくて、美緒の唇に唇を重ねた。    
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