八月九日火曜日

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「本当はこういうのがないと歩けないんだよ」と言いながら白杖を伸ばす神馬氏。「雨が降るよ。君らも僕のホテルに来たまえ」と歩き出した。  ホテルの最上階、ロイヤルスイートルームに連れて行かれた。三人でも持て余しそうな広さの客室。シャワールームでカラドが身体を洗っている間、椅子に座った神馬氏がサングラスを外しながら「僕を取材してくれよ」と言った。 「僕は話したいんだ。本に載せてくれよ」  僕は頷き、手帳を開いた。 (以上。)
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