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幼いラクシュリーナも、父親から嫌われたのを瞬時に悟った。
ラクシュリーナには兄が二人と姉が一人いて、末の妹に向かってそのような言葉を吐いた父親を、一番上の兄が咎めた。それでもラクシュリーナは、これ以上、父親から嫌われたくなかった。
だから離塔で暮らす話を受け入れた。
ラクシュリーナは亡き王妃にうり二つである。髪の色も、瞳の色も。そして顔の造形も。
国王は今でも、ラクシュリーナの顔を見ると、憎悪を含んだ瞳で見つめてくる。
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