告白

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「あちらの王太子が二十三歳ですから。単純に、年が釣り合うということではないでしょうか」  そう言ったサライアスの右目がひくひくと動いた。これは彼が嘘をついているとき、ラクシュリーナに心配をかけたくないときに見られる特徴でもある。  だがサライアスは、自身のその癖に気づいていないし、ラクシュリーナも彼に指摘しようとは思ってもいない。 「わかりました。お姉様にはお会いすると伝えてください」  そこへ、エセルバードが銀トレイにお茶をのせて持ってきた。最近の彼は、こういった従僕のような仕事も行っている。何事も経験でありそれが成長の糧となる、というのがサライアスの考えであった。 「ありがとう、エセル。あなたもお茶を淹れるのが上手になったわね」 「お褒めの言葉をいただき、光栄です」  ここへ来たときはおどおどとしたしゃべり方をしていたエセルバードも、今では幼さを残しつつも大人びた会話をするようになっていた。 「ねぇ、サライアス? もしかして、お姉様の縁談は龍魔石と関係していない?」  またサライアスの右目がひくっと動いた。 「私の仕事は姫様の護衛ですので。そういった話は何も聞いておりません」
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