28.幸せな気持ち*

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 アントンとリーゼロッテは、気持ちが通じ合えた翌日、狭い新居に引っ越した。その日の夜、2人ともへとへとに疲れていたが、それぞれ1人で使っていたマンダーシャイド伯爵家のタウンハウスの寝台よりも狭い寝台に並んで横になると、どちらからともなく、口づけが始まった。でもすぐにアントンはハッとして唇を離した。 「疲れているのにごめん、ロッティ。もう寝よう」 「アントン様、いいの。抱いて……」  瞳をうるうるさせて頬を染めた妻に迫られてアントンはもう我慢できなかった。 「昨日は酷い抱き方をしてごめん。今日からは優しく抱くよ。君にひたすら気持ちよくなってもらいたい」 「私はアントン様に抱いてもらえれば気持ちよくなれる自信があります」 「ああ、ロッティ……」  アントンは、思わずリーゼロッテの唇を貪りたくなったが、昨日の失敗を思い出して啄むように優しくチュッチュッと妻の唇の柔らかさを堪能した。 「はぁ……アントン様ぁ……」 「ロッティ、口を開いて」  リーゼロッテが口を開いた途端、アントンは彼女の口の中へ舌を侵入させた。でも咥内をいきなりベロベロと舐めまくるのではなく、そっと舌を絡ませ、歯茎や口蓋をなぞる。リーゼロッテが飲み込めなくて唾液が口の中に溜まってくると、アントンはチュウッと吸い取って飲み込んだ。そして今度はリーゼロッテの口の中に自分の唾液を少しずつ流し込んだ。 「ああん……ああ……」 「ロッティの唾は甘いな。僕の唾も飲んで」  リーゼロッテの顔はとろんとして恍惚としていた。その様子はアントンの雄に直撃し、彼女のナカへ入りたいとジンジン疼いて主張した。でも今日は彼女に思いきり気持ちよくなって欲しいから、いきなり挿入するつもりはなかった。  アントンは、リーゼロッテの寝間着の前を寛げて手を差し込み、乳房をゆっくりと優しく揉んだ。双丘は、彼女が横になるとほとんど平らになってしまうくらい本当にささやかな膨らみだが、蕾を愛撫するとさくらんぼのようにすぐに大きく尖る。 「ああっ……アントン様、わ、私の胸、小さいでしょう? 恥ずかしいから胸には触らないで……もう挿れて、お願い」 「何言ってるの。僕の手にちょうど収まってかわいいおっぱい、大好きだよ。ちょっと触るとすぐにツンツン尖ってくれる乳首も大好き」 「ああっ!」  アントンは、リーゼロッテの寝間着の襟口を引っ張って出てきた乳首を直接口に咥えた。舌でコロコロ転がされて赤いさくらんぼは、どんどん尖っていく。もう一方の乳房は寝間着の布の上からアントンの手による愛撫を受けているが、リーゼロッテは直接愛撫して欲しくて仕方ない。ジンジンと疼きがリーゼロッテの身体中を駆け巡り、秘裂がじわじわと濡れてきた。
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