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「だめでした!!!」
「……振られたのか?」
帰ってきてそうそうそんなことを言う私に弟は相変わらずだ。
「いや、勇気が出ませんでした」
「腰抜け」
「腰抜けって何!?お姉ちゃんこれでも一生懸命頑張ろうとしたんだよ!?」
「結果がないんだからだめだろ」
私の必死の訴えを冷たくあしらう。
ぐうの音も出ない。
「ふん……どうせ私は腰抜けでヘタレでなんの才能も無いゴミカスうんこですよ~だ……」
「誰もそこまで言ってねぇよ……」
拗ねて布団へダイブする。
どうすれば勇気が出るんだろ。
「じゃー、フェード2に移行するか」
「ふぇーどつー?」
弟は嫌な笑みを浮かべる。
スカイダイビングより恐ろしいことが待っている気がした。
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