②夜の訪問者

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「水晶が取り出せるまで、君には如月家に住んでもらうよ」 「え――!!」    深夜なのを忘れ、まゆ子が大声をあげる。    一方、ルキの顔はパァーっと明るくなる。   「兄さま!いい考えですね!いっしょに住めば何かあった時に対応できます!」   「な、だろ?」    今度は自然の笑顔になって、ルキの頭を撫でる彼。   「それに俺たちには魔獣をあるべき場所へ還す使命がある。水晶が取り出せないと困る」   「ちょ、ちょっと待って!」    突然の提案にまゆ子は焦る。   「すぐには行けないよ。明日はバイトだし、この部屋の片付けだってあるし……」    窓ガラスが割れているので、業者に頼まないといけない。そんなことを心配していると……。 「あー、それは問題ない」    如月はケロリと言って、人差し指を唇に当てる。
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