黒魔法の実績を解除しました

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 配信が始まると、彼は無邪気に観光客に迷惑をかけ始めた。大声を出し、他人の写真撮影を邪魔し、さらには商品を無断で触るなど、次々と問題行動を繰り返していた。俺は陰から様子を見守り、タイミングを計った。  彼がさらにエスカレートし、周囲の人々が不快感を示し始めたその瞬間、俺は姿を現した。 「おい、お前。いい加減にしろ」俺の声が響き渡ると、配信者と彼の視聴者たちは一斉に注目した。 「なんだよ、お前は?」配信者はカメラを俺に向けながら挑発的に言った。 「お前みたいな奴が迷惑をかけるのは許せないんだよ」俺は冷静に言い放ち、心の中で黒魔法の言葉を唱えた。  次の瞬間、配信者は激しい苦痛に襲われた。カメラはその様子をリアルタイムで捉えており、視聴者たちは驚愕のコメントを次々と書き込んでいた。 「なんだ、これ……助けてくれ……!」配信者は苦しみながら叫んだが、俺は冷酷に見下ろしていた。 「これが俺の制裁だ。二度と同じことをするな」俺はその場を去り、配信者が苦しむ様子を背にした。  翌日、その配信はネット上で大きな話題となった。配信者は恐怖に駆られ、再び迷惑行為をすることはなくなった。俺は再び黒魔法の力を使った満足感を感じながら、次のターゲットを探し続けた。
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