4 舞踏会での約束

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 リダは生まれて初めて姉の手を振りはらいたくなった。  自分のことを決めつけられて指示される違和感に、先ほど感じた怒りがさらに強まった。 (わたしは、休みたくなんてない!)  ではしたいことはなんだろう──答えは、靄がかかった頭でもすぐにわかった。  それを実現させるためにしなければいけないことも。  リダはこくりと小さく喉を鳴らした。 「──本当に大丈夫よ、お姉さま。それより、お願いがあるの」  そう言って、微笑を作る。  ヴァレリアがリダに強いるかわいい妹らしく、けなげに、そしてはにかんで。 「もちろんよ。なあに、リダ?」 「王宮は、あの東翼宮よりももっとすばらしい場所なのでしょう? だからわたし……わたしも、大舞踏会に行くことはできない?」
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