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駅からすぐの…アクセスの良い場所に宿泊していた。
ローマ・ティブルティーナ駅から…目指した場所。
オルヴィエートの丘へと列車で向かった。
1時間ちょっとの旅の中で何度も《ダ・ヴィンチ》にその光景を見せた。
「本当は…明彦と来たかったんだよねぇ…」
そう呟きながらも、嬉しそうに車窓を眺めていた。
やがて…その場所に着いた。
世界一の美しい丘と言われる…オルヴィエートの丘。
その丘の1番眺めの良い場所に、ようやく…辿り着いた。
「…あぁ…長かったぁ!! 笑」
そこからの眺めをしばらく堪能していた。
バッグから小さな箱を取り出し、中に入っていた指輪を取ると見つめていた。
「明彦。結婚指輪…ありがとう。そして、私からの結婚を…受け取ってね!!」
そう言って投げようとした時だった。
不意に麻有実に向かって…風が吹いた。
"麻有実…それは、持っておいてくれ…"
そう言われた気がした。
投げようとした指輪は、寸前の所で止められた。
「!!明彦!?」
当然、明彦は居ない。だが、麻有実の耳に確かに聞こえた明彦の声であった。
明彦へ送るはずだった…指輪を眺めていた。
「これ…この先、役に立つの? 笑」
麻有実は、指輪を小さな箱の中にしまった。
そしてそこから叫んだ。
「明彦!!愛してる!!」
息を整えた。その後また叫んだ。
「ざまぁーみろ!!」
胸の中にあった…何か…それが取れた瞬間だった。
麻有実の瞳に映る…その光が来たるべきその日に勇気を与えてくれた。
その想いを胸に…オルヴィエートの丘を後にした。
「明彦…知ってる?私は幸せなんだよ?」
心の声は… Thinking Out Loud 終わり
申し訳ありませんが、これから先の短編ストーリーはスター特典とさせて頂きます。
ここまで長々とお読みくださり、本当にありがとうございました。
Another Storyの執筆を開始致します。
皆様に感謝致します。
銀色高貴
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