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突然現れた三人の男たちを家の中に入れるのを躊躇ったが、 真ん中の男の「どうしてもお話したいことがあるのです」という言葉に渋々中に入ることを承知した。
(いざとなったら暴漢撃退グッズ発動しまくってやる)
伊達に長年ひとり暮らしをしているわけじゃない。自分の身は自分で守らなければ! の精神で私は見かけ通りのか弱い女ではないのだと気を引き締めた。
「お茶、飲みたいですか?」
「いえ、結構です。早速お話したいのでどうぞお座りください」
「……」
主に真ん中の身なりのいい男と対話していた。右端の男は私に対して仕掛けた行動を真ん中の男に窘められて以来すっかり大人しくなっていた。そして私を助けてくれた左端の男はソファに座ったままキョロキョロと室内を物珍し気に眺めていた。
そんな三人が並んで座っているソファとテーブル越しに挟んだソファに私は座った。そして座った途端「三澄カラさんで間違いありませんね?」と名前を確認された。
「はぁ、三澄カラは私ですけど」
「お母様は三澄スイ様ですね?」
「そう、ですけど」
「五年前にご病気で亡くなられた。そうですね?」
「そう、だけど」
「以来あなたはこの家でたったひとりで過ごして来た」
「だから、なんなのよ!?」
私の事を全てを知っているかのような勿体ぶった話し方に段々苛々して来た。
「申し訳ありません。とても大切な事なので我慢してお付き合いください」
「……」
その静かな言い方がささくれ立った心を少しだけ落ち着かせた。
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