新たな生活

1/10
前へ
/80ページ
次へ

新たな生活

1か月後、私はカレンダーを見て、待ちわびたその日を計算していた。 予定では、今日生理が来る日だ。 2、3日来なかったら、妊娠している可能性がある。 「赤ちゃん、早く私達の元へやって来てね。」 私はお腹の辺りを摩った。 「あっ、夕食の材料買ってこなきゃ。」 思い出したかのように、私は家を出ると、自転車に乗ってスーパーへ。 「今日のおかず、何にしようかな。」 そんな事を考えてたら、目の前に人が現れた。 「うわっ!危ない!」 「おっと!」 飛び出して来た人は、自転車を両手で止めた。 「わっ!わっ!」 バランスを崩した私は、そのまま倒れそうになった。 「ほい!」 それも飛び出して来た人が、私を支えてくれて、一難去った。 「すみません。何から何まで。」 「いえ、俺がよく前を見てなかったから。」 相手の顔を見て、驚いた。 「優!」 「紗良じゃねえか!」 お互いはぁーっと息をついた。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加