政略結婚

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「私も結婚は、初めてよ。」 そう。初めて同士だから、緊張するよね。 「紗良さん。」 「はい?」 圭也さんの真剣な瞳に、ドキッとした。 「改めて、俺と同じ人生を選んでくれて有難う。」 「圭也さん……」 何?急過ぎるよ。 「そう言えば、プロポーズしてないと思って。」 「あっ……」 今気づいた。 私達、そんなのなかった。 「そうだ。結婚するかしないかの、二択だったもんね。」 「恋愛的な部分は、これからおいおい、していけばいいよ。」 温かく微笑んだ圭也さんを見て、私この人を選んでよかったと思った。 「では、行きますよ。」 音楽が流れ始め、私と圭也さんは神前へと向かった。 お参りをして、三三九度の盃を交わす。 ふと圭也さんを見ると、顔が真っ赤になっている。 「大丈夫?」
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