政略結婚

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「どうしたの?」 「……圭也さん。私達、本当にこのまま結婚しても、いいんでしょうか。」 「今更⁉」 圭也さんは、困っている。 周りもガヤガヤしてきた。 「紗良?どうしたの?」 母さんが、後ろから声を掛けてくる。 その時だった。 圭也さんが、私の左手をぎゅっと握った。 「その答えは、僕も出せません。」 私は、サーっと血の気が引いて来た。 やっぱり!私達、間違っていたのでは⁉ 「でも!一生かけて、この結婚が正解だって、言わせてみせます。」 胸がジーンときた。 私は、圭也さんの左手の薬指に、指輪をはめた。 「はい!」 そうだ。この結婚が正解かなんて、結婚してみなきゃ、分からない。 それに、私達が正解にしていくんだ。 その瞬間、圭也さんがスーッと倒れた。 「えっ?圭也さん⁉」 良く見ると、左手が赤く腫れあがっていた。 「すみません。金属アレルギーなんです。」 「へっ……」 じゃあ、何で指輪をさせたあああ!
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