ライバル

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「ええーっと、圭也さんはどこにいるんだろ。」 受付に行こうとすると、奥の方で女性警察官と、目が合った。 どこかで見た事がある。 「あっ!」 お互い、指を指し合い驚く。 「一条さんの奥さん!」 「部下の佐藤さん!」 そして二人で、はははと気のない笑顔を振りまく。 「どうしたんですか?」 「ああ、主人って今、どこにいますか?」 「さあ。なにせ忙しい方ですからね。」 圭也さんには協力的でも、私には非協力的かよ。 すると、佐藤さんにお弁当を見つかってしまった。 「愛妻弁当ですか。」 案の定、上から目線。 「ほほほ。主人が私のお弁当を食べたいって、言うものですから。」 だったらこっちもマウント、取ってやる。 「でしたら、渡しておきますよ。」 そう言って、佐藤さんにお弁当を取られた。 「えっ?」 「せっかく持って来たのに、勿体ないじゃないですか。」
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