新たな生活

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お義母さんはと言うと。 「もう何も言わないわ。女の子でもいいわよ。でも、男の子ができるまで、何人でも産んで頂戴。」 あくまで、孫を警視総監にしたいらしい。 そして妊娠中。 時間があると、いつも圭也さんと散歩をした。 退院したばかりの頃は、リハビリも兼ねて。 「でも、よかった。無事退院できて。」 「ご心配かけました。」 今でもあの怪我は、圭也さんの弱点になっている。 「本当に死ぬかと思ったんだからね。」 すると圭也さんは、私を抱き寄せた。 「だから、死なないよ。紗良を置いて。」 お見合いをした時は、なんでこんな人となんかと思ったけれど。 今は、圭也さんと結婚してよかった。 「早く、産まれてくればいいな。」 「まだまだだよ。」 これからもずっと、圭也さんとの甘く切ない結婚生活は、続いていくのだろう。 ー End -
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