天才錬金術師、青々峰鈴鹿

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天才錬金術師、青々峰鈴鹿

 俺は今、女子更衣室にいる。  何でそうなってしまったのかは自分でもよくわからない。  だが、事実俺は今、女子が着替えている目の前にいる。  「犯罪」だ。  普通に考えれば、公然わいせつ罪とか軽犯罪法に引っ掛かるレベルのヤバい行為だ。  だから、俺は気が気じゃなかった。  目を開けるなんてもってのほかだった。  “絶対に目を開けちゃダメだ”  何度もそう反芻していた。  女子の下着姿を見る勇気なんてなかったから。  俺の目の前にいる女子、青々峰鈴鹿は、そんな状況などお構いなしにセーラー服を脱ぎ始めた。  もちろん、俺がここにいることもわかっている。  大体、目を瞑るから待てって言ってんのに、全然聞いてくれないんだ。  恥ずかしくないのか?  それとも、ただの露出魔?  慌てて目を覆う俺をよそに、青々峰はシャツのボタンを外す。  俺の存在なんてはなから気にも留めていないようだった。  まあ、そもそも俺はこの「場所」にいないようなもんだった。  いないっつーか、“存在していない”っていうか…  
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