恋って難しいね

17/18

29人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「やっぱりこっちに来たか…」 日向は更衣室の前で私を待っていた。 「どういう事⁈」 「私さ、悠里先輩の事をカッコ良いとは言ったけど…好きだなんて一言も言ってないよね?」 「…え」 「私に気を使って坂本先輩の事が好きだとか言い張るし…」 「…気付いてたんだ?」 「当たり前」 「私からのお節介は、ちゃんと届いた?」 「うん、届いた。ちゃんと伝えてきたよ」 私は日向に抱き付いた。 「そっか、じゃあ…私も、頑張ってみようかな」 「え?」 「公美が"好きな人"よりも"好きになってくれた人"の方を選ぶなら、それはそれで応援するつもりだったから…」 「もしかして、日向…」 友達思いはそっちじゃん… 今までずっと、どんな気持ちでいたのさ。 日向の想いがどうか田中に届きます様に。 どうか私の大切な親友の良さが、全部全部…田中に届きます様に。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加