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何しようかなーと考えていると前の席に座っていた青年が振り向いて話しかけてきた。
「なぁ!俺橋本 優希!同じくバスケだから、仲良くしてくれると嬉しい!」
前の席の青年は、やんちゃな感じのスポーツマン風イケメンだ。
健康的に日焼けした肌がまぶしいし、短く切りそろえられた短髪がよく似合ってる。
『橋本ね。わかってると思うけど俺は水瀬和樹、よろしく』
「おう!いきなりなんだけどさ、和樹って運動とか得意そうだけど何かやってたりしたのか?」
『得意そうって笑 絶対見た目だけで言ったでしょ?
まぁそうだね、苦手じゃないよ。』
「そうか、けど皆和樹は運動出来そうって思ってると思うぞ?ま、その見た目なら運動音痴でも関係ないと思うけどな!」
ある程度筋肉ついてるから体格いいし、身長もあるってなったらそりゃ運動できるように見えるよな。
ま、見かけだけでなく普通に運動できるんだけどね
『んー、でもまぁ人並みくらいじゃないかなー、中学は帰宅部で、友達の部活に助っ人で入ってた感じだったから、なんかコレが得意ってのがある訳でもないしね。』
中学の時は無駄にいろんな試合かりだされて大変だったなー、その度見に来る女子増えるわ、連絡先がどーのでうるさいわで大変だったし...と少し遠い目になる。
「うわ、そのオールマイティー感和樹に似合いすぎるな。めっちゃ想像できたわ笑」
俺の言ったことに逐一ニコニコと反応する橋本が可愛くて、少しからかいたくなる。
『ふっ、何それ笑 ま、橋本俺とバスケ一緒なんでしょ?
じゃあ試合中に特等席で俺の活躍、見せてあげるよ』
覗き込むように橋本の顔を見あげ、自信満々!っていう感じの笑みを浮かべてみせるとプシューと空気が抜けるように橋本が脱力した。
その顔はりんごと比べても遜色がないくらい真っ赤になっていて少し笑ってしまった。
『あは、ちょっとふざけすぎた?だいじょぶそ?笑』
「ーっ!まったくもって、本当に、やりすぎ!しぬ!和樹の顔面が死因になる!!」
『あははっ!流石に今できたばっかの友人を顔面で殺したくはないわー笑 気をつけんね?』
「ほんっっとに気をつけて。軽率に人が死ぬ。」
『はいはい、でもちょっとずつ慣れてってよー?こっちもこっちで大変なんだから。』
「それはそう。ま、これから沢山話しかける予定だしそのうちにちょっとは慣れるだろ!」
『お、いーね。応援してるわ笑』
「おう!まかせろ!」
そんなふうに橋本と適当に話していると、この時間の終わりのチャイムがなって先生が軽く挨拶をしてから教室を出ていった。
あー、この後から普通に授業かー...だるいな。
ま、風見に教科書見せてもらえるだろうし、苦手じゃないし追いつけないとかの心配ないからいいけど、普通に授業受けんのめんどいんだよな。
授業なんてもはや睡魔との1on1だからな
流石に初日から居眠りは印象悪すぎるしせめて今日だけは死ぬ気で起きるか...
まずは風見に教科書の事お願いしとかなくちゃな、
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