山本五郎左衛門(4)

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「警察には行ったのか?」 「当たり前だろ。だけど……一週間経った今も見つからねぇ」  康太の声が弱々しくなる。友達が行方不明になったことが相当心に堪えているようだった。いつも威勢がいい雅人も目を伏せている。  少しの間、沈黙が教室と廊下を包んだ。    「犬飼、さっき言った頼みなんだけど……」  やがて声を振り絞るように康太が話し出した。その声に反応し、景は元気よく返事をした。 「わかってるって。田辺を探す手伝いをしろってことだろ? 任せろ!」  胸を張り、親指を立てながら景は笑ってみせる。正直、康太や雅人、そして翔馬のことは好きでは無いが、なにかの事件に巻き込まれているのなら話は別だ。景は自分が出来る範囲で協力しようと努めた。だが……
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