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(来るな来るな来るな! 悪霊退散……ポマード!!)
ありとあらゆる言葉を思いつく限り翔馬は心の中で唱えた。最悪財布も渡すから見逃してくれとも思っていた。信仰心など一切ないのに最後は神に縋りつく翔馬。
……どれくらい経っただろうか。窓ガラスを叩くように降っていた雨が止んでいた。雷も稲妻も。気づけば何かの気配もなくなっていた。
「助かった……?」
翔馬は恐る恐る教卓から顔を出し、辺りを見渡した。そして──────
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