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。・:*:・゚★,。・:*
「─…沙羅様、、」
四條家に雇われている、私専属の運転手…河野さんに声を掛けられハッと我に返った。
「ご自宅に到着致しました」
結婚が決まってから、何度か送迎してもらっているが…まるでアンドロイドのような彼は、無駄な話など一切することは無く…必要最低限私とは関わらないようにしているみたいだった。
「送ってくださり、ありがとうございます」
「いえ、当然のことです。今後お礼の言葉など必要ありません」
「あ……すみません」
「謝罪も必要ないです。貴女も四條家の一員になられたのなら、それ相応の態度で私に接してください。他の者に示しがつかなくなります。」
それ相応の態度って…どんな感じ?
ハテナマークが頭の上に浮かんだのが伝わってしまったのか、河野さんは大きなため息をつく。
「手のかかるご令嬢を娶り、怜弥様はさぞ大変でしょうね。」
今日はよく喋ると思ったら…さっきから私への悪口みたいなものばかりのような気がするのだが。気の問題だろうか?
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