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いや、、だから何だって話し。
少し度が過ぎた兄弟喧嘩をしているだけだと思えば可愛いものに思える。
嫌味を言うことはあるかもしれないが、まさか家族を自分たちの手で危険な目にあわせるなんて…そんな恐ろしいことが現実に起こるはずがない。
半ば言い聞かせるようにして、怜弥さんとの愛の巣である新居のマンションへ帰宅する。
運転手の河野さんとはいつもエントランスで別れるので…高層階にある我が家へ帰宅するまでのエレベーターの中は、、一人きり。
今この瞬間、誰かと乗り合わせて…その人物に刃物を向けられたりしたら私は一体、、どうするのだろうか?
なんて…心配したところで誰も乗ってくるはずが無い。なぜならこのエレベーターは最上階にしか止まらない、ペントハウス専用だからだ。
そしてその最上階こそ、私と怜弥さんの新居なのだが。エレベーターが玄関の役割を果たしているので扉が開くと我が家へ直結。
一軒家に住んでいた私は、”この家の鍵だ”と言われて渡されたのがキャッシュカードのような薄いカード一枚だったことに驚いたのはまだ記憶に新しい出来事だ。
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