ナイモノネダーリン/冷酷な旦那様と愛されたい私

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「─…初めまして、海江田です。えっと、沙羅ちゃんだっけ?怜から聞いたよ、高校の後輩なんだって?」 「え…っと、、あのっ」 「会わせてやる約束だからな。これは二人の再会祝いってことで、俺からのプレゼント」 呆然と立ち尽くす私に、怜弥さんが手渡したのは…一本、数百万円もする赤ワインで。 「じゃ、今夜は帰らないから…後は二人で好きなように過ごせ」 空気を読んで出ていく、みたいな。 そんな素振りを見せながら私と海江田さんに背を向けて、降りたばかりのエレベーターに再び乗り込む怜弥さん。 「……怜弥さんっ、待って、」 「良かったな、沙羅─…おめでとう」 引き留めようとした私に、そんな残酷な言葉を告げて…躊躇うことなくエレベーターの扉を閉めた怜弥さん。 私がついた嘘の代償は、とんでもなく大きいものだったと…今更気がついたところで、、 もう取り返しがつかない。
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