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「……いや、何で逃げるの?」
もはや、怜弥さんの友人だなんて思えない。今の私にとって海江田氏はただの不審者、、ってそれは言い過ぎ?
いやでもっ、、この状況は完全にマズい。
このままだと好きでもない海江田氏にこの身を捧げることになってしまう!!!
「に、逃げているわけじゃなくて…先にお風呂に入りたいなぁ、、っと思ったり」
「うーん…じゃ、一緒に入る?その前に一回、」
「い、いやでもっ!怜弥さんの確認ナシに、お風呂を勝手に使うのはどうかな〜…?」
「……なんで?好きにしていいって、アイツ言ってたじゃん」
……言ってましたね。
うん、言ってたな…そんなこと。
「はい、捕まえた」
ジリジリと距離を詰められトンっ…と背中が壁についたとき、逃げられないように私を囲うようにして彼が壁に手をついた。
これが恋焦がれている相手、怜弥さんにされているなら、”壁ドン”だと舞い上がる展開なのだが…そんな悠長なことを言ってられる状況では無い。
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