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「今更抵抗する、なんて。どういうつもりか知らないけど、本当に嫌だったなら…怜を引き止めるべきだったね」
「海江田…さんっ、」
「二人きりの状況。しかも度数の高い酒を飲んで判断が鈍るなんてことは、君も分かってたはずだ。この後俺に何をされても文句は言えないと思うけど?」
確かに……彼の言う通りだ。
食事をする前に全て、打ち明けるべきだった。
「悪いけど─…怖いなら今日は辞めておこう、なんて優しい言葉をかけてやるほど俺はいい男じゃないよ」
「……い…やだっ、」
グッと顔を近づけられ身体が震える。彼から逃れるように必死で俯いてみせるが……
「可愛いね…こんな可愛い子をノーリスクで抱けるなんて、役得だな。怜に感謝しないと」
なんて…冷たい言葉と共に、顎をグイッと持ち上げられ半ば強制的に視線を合わせられると、、怖くて─…視界が歪みはじめる。
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