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翌日の日曜日─…
籍を入れ、晴れて家族になった一日目の朝。
慣れない赤ワインを飲みすぎたせいで二日酔いからくる頭痛に苦しみ…ベッドを出られたのはお昼を過ぎた13時頃で。
リビングへ向かうも、怜弥さんの姿はどこにも無かった。
忙しい人ではあるが、日曜日も仕事をしているわけではないので…何処かに出掛けているのかもしれない。
とりあえずお風呂に入ろうと…リビングを出たところで、ちょうど書斎から出てきたと思われる怜弥さんと鉢合わせになってしまった。
「っあ……お、おはようございます!昨夜は、」
「あぁ、おはよう。って…もう昼過ぎだが」
「すみません…朝ごはんの支度もせずに」
「いや、初めから期待してない。自分のことは自分でするから、沙羅も気を使わずに楽に過ごせ」
期待していない、なんて言われてしまうと…それ以上何も言えなくなる。
昨夜、少し距離が縮まったような気がしたが…どうやらそれも私の思い過ごしみたいだ。
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