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俺は身体の汗を丁寧に洗い流した。
せめて、真斗の隣で寝る時はいい香りでいたい。
真斗の使っているシャンプーの匂いに包まれて、俺は思わずにやけた。
その時だった。
真斗がノックもせずに、風呂の扉を開けた。
「え!真斗!!びっくりした。服濡れるよ?」
「どうでもいい。」
真斗の様子がおかしい。
どうしたのだろうか?
「真斗、いつもと違う。」
「これが俺だよ。」
そういうと、真斗は俺を壁に追い詰めた。
「毎週、俺の所に来やがって。他の男の匂い付けてくんなよ。ムカつくんだよ。」
「真斗?」
「お前、何がしたい訳?俺を怒らせたいのか?」
こんなに怒りをぶつけてくる真斗は初めてだ。
俺は生唾をのみ込んだ。
「なんか言えよ。」
真斗が嫉妬してくれている?
俺の事が好きなのか?
だから、こんなに怒っているのか?
俺は混乱して、何も言葉が出てこなかった。
「んん……////」
そんな俺に真斗がキスをした。
俺は拒まなかった。
正しくは、どうしたらいいのか分からなかった。
「拒めよ、ばか。」
真斗は悲しそうな表情を浮かべて呟いた。
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