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真斗が俺の元から去った。
その現実を受け入れたくなくて、俺は真斗のスマートフォンに何度も電話をかけた。
しかし、真斗は出なかった。
しまいには、電源を切られてしまった。
だけど、俺は諦められなかった。
まだ、俺の正直な気持ちを伝えていない。
ここで終わりにするもんか。
俺は、思いつくところを探し回った。
だが、どこにも真斗は居なかった。
気がつくと、外はすっかり暗くなっていた。
その時、思い知った。
俺は真斗のことを何も知らないと。
途方に暮れた俺は、真斗のマンションの前に居た。
今夜、帰ってくるか分からない。
ならば、帰ってくるまで待つだけだ。
真斗に会いたい。
好きと伝えたい。
だから、早く帰ってきて。
俺はそう願った。
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