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俺は真斗の部屋に入ると、意を決して話し始めた。
真斗に最低だと思われても仕方ない。
そんな俺が、唯一、本気で好きになった相手が真斗なのだ。
だから、この気持ちだけは信じて欲しい。
「真斗の言う通り、俺は毎週好きでもない相手と身体の関係を持ってた。」
「うん。」
「でも、やっても虚しいだけで、なぜか、その時に思い浮かぶのは真斗なんだ。お前に無性に会いたくなった。」
「どうして?」
俺は答える代わりに、真斗の唇にキスをした。
「自分からキスしたいと思う人は、真斗だけ。」
「クズで、ひとたらしで、本気の恋愛はしない主義の晶がなんで俺とキスしたいんだ?」
「真斗が好きだから//」
俺の気持ちは伝わっただろうか?
「俺も晶が好きだ。」
すると、真斗は俺を抱き締めた。
「真斗……」
俺は真斗の背中に腕を回した。
彼の体温を感じながら、俺は目を閉じた。
何度、すれ違っただろう。
何度、傷つけただろう。
その分、これからは真斗だけを愛すよ。
俺は、真斗の頬に手を添えると、唇にキスをした。
「ん、晶/何して...ん/」
「気持ちが繋がったら、次は身体かなと。」
「このクズ。少しは余韻に浸らせろ。」
相変わらず、真斗は口が悪い。
両想いになっても、俺のことをクズと言う。
でもそれでいい。
俺も鈍感な真斗が大好きだから。
これからは、2人で笑い合おう。
いつまでもずっと。
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