77人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやぁ、会合終わってから桃ちゃん呼び出してメシ食ってたら、累とバッタリ会ってよぉ。そんで二人も知り合いだっつーから、三人で飲んでたんだ」
ナハハと笑う兄。そういえば兄は、桃がこれまでに量産した元カレのうちの一人だった。比較的初期型じゃないだろうか。と言っても交際期間は賞味一ヶ月ほどだったらしく、その後は割合良好な友人関係にあるようだ。どいつもこいつもサバサバしていやがる。ていうか連絡くらい入れて欲しいもんだ。
「頼人さんとすっかり打ち解けちゃってね。楽しかったぁ」
「でも頼人ってば、相変わらず田舎臭さが抜けないわよねぇ。ま、でも逆にそれがSNSでウケてるのかもね」
「桃ちゃんも相変わらずハッキリ物を言うよなぁ。まぁ、だからこそ今回頼み事をしたわけだけど」
と、やって来た三人が和気あいあいとそんなことを話した。
「頼み事って――? そういえば、わたしにもなんか頼みたいとか言ってたっけ」
「とりあえずみんなで飲み直そうぜ! 話はそれからだ!!」
どどーーーーーん。。。。。
と、兄がテーブルの上に買ってきた酒をズラリと並べた。
一体何を言い出す気なのか。
最初のコメントを投稿しよう!