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「そっか、僕と草田さんのご縁はそんな前から……莉子ちゃんと出会った時から始まってたんだね。ますます運命感じちゃうなぁ♡」
「何故そうなる。そこに俺関係なくない?」
そうツッコんだ才造はもはや鳥肌を立てている。何というポジティブシンキング。
「累くん、なんかキャラ変わってない? 昔はもうちょいおっとりしてたような……」
「そうかな。そう感じるとすれば、自分の性嗜好をカミングアウトした影響で、メンタルが逞しくなったのかもね。正直になった人間は強いよ」
わたしも才造も、ただただポカーンとするより他なかった。
「性的マイノリティーをカミングアウトした人間が全員そんなだったらたまったもんじゃないんだが」
「そうだね。バイとかもはや関係なくて、単純にストーカーが迷惑行為というだけの話だよ」
こうしてわたしは、最上級に予想外な形で初恋の人と再会を果たした。もう会うことはないと思っていた。万が一会ったとしても何もない――はずだった。
が、なんか思ってたんと3周くらい違う。フランスと腐卵臭くらい違う。
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