神の時間

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神の時間

神社仏閣への参拝は、暗くなる前に出かけた方が、良いなどと聞きますが、 暗闇の中では、夜にしか動けない、色んなモノ達も、彷徨い始める、、、 本来は、神の時間なのだと云う、、、 ‥‥‥〝夜は、神の時間” 神気が増すと云うこと‥‥‥ 神の時間である、夜に、祝言だとすれば、、、どなた様の、嫁入りなのかと、興味津々だったが、 この場に、参加できた事を、厳粛に受け止めて、テレビの向こう側を見守ることにしたのが、 午前3時を過ぎた頃だった。 テレビから、中継している誰かが、また、話し始めた、、、 「全国の稲荷神社の、代表が、この中継を見守っています。」 「このような、祝言は、数百年ぶりだとか、、、」 それを聞いた途端、鳥肌が、物凄い勢いで、私の身体中を巡っていた。 何故こんなに、鳥肌が、、、 頭のテッペンが、ピキピキと音を立てているように、アンテナが反応していた。 『これは、本来、見てはいけないモノ、、、これは、見ることができないモノ、、、』 そう、自分の中で聞こえた、、、 日本の神々や、世界の神々に詳しい方から教わり、 歴史や伝説を知ると、不思議なことに気づいたり、自分と御縁がある神様がいらしゃる事を 知っていく機会が増えた。 最近、私の産土神(ウブスナガミ)が、宇迦之御魂大神様だと知ったばかりだった。 ‥‥産土(うぶすな)様とは、その地域を守護し、その土地に生まれた人の守護神となって、 一生を常に見守ってくださる神様のこと‥‥ この中継を見ている人達は、きっと、産土神様が、ウカノミタマノオオカミ様なんだろう、、、ふと、そう思った。 数年前、大阪在住だった頃、初めて初詣で、京都の伏見稲荷へ伺ったことがあった。 それまでは、鉄道会社のCMを見ながら、ずっと行ってみたい、あの朱色の美しい鳥居に、何故か惹かれる神社だった、、、 そう強く思っていた。 眷属の狐さんの事で、さまざまな謂れを耳にしてきたが、心のどこかで、デマカセだと思った。 もっと言えば、当時の私は、眷属であることも分かっていなかった。 日本人なら、お稲荷さんに、お参りされたことは、1度はあると思う。 全国で、3万社以上もある、稲荷神社。 衣食住の神様、商売繁盛の神様、芸能の神様と幅広いご利益が云われている。 いろんな迷信や、デマカセを含めて、沢山の情報が流れる、この日本、、、 八百万の神様の云い伝えがある中で、それぞれに、ご縁はありながらも、 やはり、稲を大事にする日本に生まれたからには、稲の神様を敬う心は、失ってはいけないのだと思った。 江戸時代までは、国民の殆どが、農業に従事していたことから、一般庶民に支持され、全国津々浦々、 国内で、大切にされた稲荷神社であったのだという。 神仏習合思想において、仏教の女神様とも習合した為、仏教寺院でも祀られている。 これからの時代は、女神様の時代になると思っている。 戦わずして、臨機応変に、男性性が極まったから、これからは、女性性になっていく、、、 名前を呼ばれるとチカラを増し、パワーを取り戻す。 『神は人の敬によりて威を増し、人は神の徳によりて運を添ふ』‥‥御成敗式目より‥‥ 神社も人が詣でることで威を増す。 これから先の未来へ向かって、まずは、綺麗な魂で、ご縁と感謝の心で詣でることから、 初めて欲しいことを、伝えたかったのだと思った。 この暗闇の中での祝言が、どなたの祝言であっても、見えない世界の話であったとしても、 この貴重な時間で、厳かな気持ちになったこと、、、人には、多かれ少なかれ、心に、人生に、 ダークな闇はあるのではないかと思っている、、、闇から、必ず、気づくものがあり、 暗闇にある一点の星を、見つけて行きたい、、、暗闇を知ってこそ、明るさの良さを知るのだと思っている、、、 それが、私の人生のテーマだったと、改めて気付かされた時間になった。
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