ダーク勇者は鬱気味なのです。

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いやいや言いながらも国王の間前まで来てしまった。 「あー行きたくない、国王のところ言っても縁談突きつけられたり、裏切らないよなって圧かけられたり、めんどくさいから行きたくない、、、病む、、、無理、、、」 そう言いつつも、いかなければならないので中へ入る。 そして愚痴愚痴とうるさい国王の話をシャットダウンして話が終わると同時に直ぐ王国を出るのであった。 少し離れた町の冒険者ギルド。 そこでご飯を食べているとある噂を耳にした。 『深夜0時。魔法剣を持って光の洞窟を抜けるとものすごい景色を観れる』と。 そして私はその近くの村に転移して行ったのだが、、、 「おお!勇者様だ!我々を救いに来てくださったぞ!」 「うわぁ、、、ものすごく面倒な予感、、、わたしこういう勘よく当たるんだよね、、、はぁ、、、結局こうなるのか、、、鬱になるよ、、、」 周りを見ればボロボロの服に血がついている村人が数十人。とりあえずこのじょうきょうこの状況を楽にするために回復魔法を全員に放ち、村長に話を聞くことにした。 そして聞いた話によると 『10匹のゴブリンキングが襲ってきた』とか、、、え、それかなりの一大事じゃない?まぁ、確かに勇者の出番になっちゃうよね、私は仕方がなしと言わんばかりに立ち上がり、村人の前で高々と宣言する。 「王国の民よ!私が君たちのためにゴブリンキングを打ち倒そう!そしてお礼は全て国王に渡してくれ!」 「「ははぁ〜」」 よし、これであの国王に面倒ごとを押し付けられるな! そうして光の洞窟へと向かうのだった。 「よし、今日も一日頑張るぞ!ダルすぎふぁいおー」 光の洞窟に入り、お目当ての魔物を見つけに行ったのだが、、、 「ここって、、、こんなゴブリン多かったっけ?それも上位種もかなりの量いる、、、」 ソード バーサーカー アサシン 「主にこの3匹か、、、なら、狙いはアサシンからだな、、、受け継いだ必殺剣技、、、冥流 天下統一!!」 刹那、周りにいたゴブリンが木っ端微塵になっていく。そして残ったゴブリン達はーーー 「1人残らず消去する」 戦闘スタイルを変え、獣と化した暗現に切り刻まれるのであった。 魔法だけでは世界は救えない。……ルシアが私に教えてくれたこと。だから私はそれをしっかり行動に表している。 周りを探索すると本命のゴブリンキング10体がいた。 「私ひとりで勝てるかな、、、いや、勝てないとダメだよね!、、、って誰に言ってるんだろ、、、いや、私ひとりでとか無理でしょ、、、病むんですけど、、、」 急に愚痴り出すも、身体はしっかりゴブリンキングへと刃を向けて 「はぁ、、、ま、必要最低限の力を使って勝っていきますか、、、病みそ、、、」 そうしてあらゆる魔法を同時詠唱し、ゴブリンキングの気を引く。その後、剣術 縮地法で 一気に近づき首をはねる。硬いがゴリ押せば切り通せる。 「まずは一体。」 そして振り返らずにすぐさまバク転をしながら煙幕を魔法で放つ。そして混乱しているところに後ろから心臓を一突き。だが倒れないと思い、脳も二突き。それを4体にして残り五体。 数に余裕も出てきたことだし、少し必殺技を試してみることにした。 「清流 煉獄!!」 青い炎を刀に纏わせ、そこから更に青い炎の龍を出し、流れるように刀をゴブリンキングの近くで振るうと、残りの全てが燃やし尽くされた。 「、、、よし、依頼完了かな、、、疲れた、、、あぁ、また面倒事が、、、」 それから私は1度村へ戻り、ゴブリンキング討伐のことを話すと、すぐさま光の洞窟へとまた走り出した。 時間は11時45分。しっかり魔法剣を持って最奥まで走った。 「こ、レは、、、」 11時59分。私はそこに着いた。 そして昼間は光ってないし、なんなら鍵穴すらなかった扉が、光って、鍵穴っぽい魔法剣をはめる所があった。 「こりゃすごいね、、、」 この先にも綺麗な景色が見れるのかなと思いながら、魔法剣を鍵穴にぶっ刺し、回す。 「えっ、ここって、、、」 そして、ドアの輝きがまし、次に目を開けると、、、 私は目の前の光景に驚いた。 洞窟を抜けた先、そこはーー 「どこ、、、なの?あ!てか入口ふさがったし、、、まじ病むわ、、、」 どこかの路地裏だった。いい景色もクソもない。 「んー、、、王国の路地に似てるけど、、、滅んだ王国?でも、、、なんか近未来感あるよね、、、とりあえず飛んで見るか。」 そこで私は周りを見渡すために路地を抜けたところで気づいた。 「ここは、、、本当に、、、どこだ?」 分からないが、何故か涙が溢れてくる。何故かは分からない。だけど、何故か嬉しいという意味で泣いている気がした。 そうこうしていると明るいところから声が聞こえた。人が泣いている声。私はそちらに無意識で駆け出していた。 勇者になってからの癖か、いつも泣いてる人を助けたくなる。良い事なのだろうけど、私の意思としてはめんどくさいので嫌だ。 「ほんと、、、訳が分からないよね。」 面白おかしく、笑ってしまう。 その場へ着くとその子の話を聞き、困っていることを助けることにした。 「と言っても、内容は簡単な薬草取り。てか誰だよあんな小さな子にそんなこと任せたのは危ないだろ!」 そんなことを言いつつも、しっかり目的のものを取ってその子に渡す。 「ありがとうお姉ちゃん!!」 いたいけな笑顔に私は苦笑いをして 「、、、助けるってのは、やっぱりいい気分になるな。」 そうして別れた後、ふとまた耳に人の泣く声が聞こえた。 そして私はまた泣いているこの所へと向かう。 助けるのに意味なんて必要ない。 助けないとという気持ちと、勇気さえあれば勇者にだってなれる。ま、憂鬱なやつでも、いざと言う時に勇気出せば勇者なんだよ。 「って、私が勇者の定義言って何がしたいんだよってなるよな。」 私は少し笑って、声の所へとまた駆け出す。 「はぁ、でも、本当にだるいや、、、ま、勇者だからね!頑張らなきゃか、、、よし!!」 そうして私はいつも通りあの言葉を言って自分のやる気を出させる。 「ダルすぎふぁいおー!」と。
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