翼覆嫗煦

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生い茂る 秋には枯れて 冬を耐え 芽吹く春には 水を湛えて あまりにも大きすぎると 当たり前になってしまうのかなぁ。 そんなわけ、ないのに。 金を湯水のように使う、なんて諺があったの この国くらいじゃない。 湯水、なんて必要不可欠な贅沢品なのに。 切られ、削られ、時には焼かれ。 石だ土だと持って行かれる。 沸いたお湯は生きものを癒し 雨雪を貯えた水が生きものを生かす。 圧倒的な存在感と安心感と、畏怖。 時に拝まれ、崇拝され。 数多の命を包み込み、時には突き放す。 其処に在ること、 ただ、そのもの。 e6eea238-02b5-463d-bbec-a0ed12904257
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