翼覆嫗煦

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奥底に 沈むヘドロを洗い出し 泪の筋に 指這わす夜 …悪かったよ。 言い過ぎたのはわかってるんだ。 お前も頑張ってるし、たくさんガマンしてることも 分かってはいるんだ。 でも、 あ、でもって言ったらまたお前怒るかもだけどさ、 俺もいっぱいいっぱいで余裕がなさ過ぎたんだ。 …ほんと悪かったって。 ごめん。 別に完璧でいてくれ、なんて言わないよ。 俺自身がこんなだし。 ただ、今日に関しては、さ。 もうちょっと優しい言葉が欲しかっただけなんだよ。 って、言い訳の甘えの自己都合なのは理解はしてるって! でも、お前だって、きっとそうだったんだよな。 たまにちょっと優しく言ってくれてもバチ当たんないわよっ!て、めっちゃキレてたもんな。 めっちゃ罵倒された感ハンパないけど、 俺、今日お前とケンカ出来といてよかったと思ってるんだって、マジで。 不満溜めたまんま諦められて、気づいたらお前のこと失ってた、なんて、ゾッとする。 それだけは絶対ヤだし。 だから、さ、 こんなに泣くほどになる前に、 たまにちゃんと話し合いなりケンカしようぜ。 これからは、さ。 明日起きてるときにちゃんとまた言うから。 な? ごめんな。 泣かせちまって。 0b1d9bf6-df0c-4899-8180-736a91e9bb0e 波紋
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