さなぎのなかみ

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 最初に知ったマンガにあったのは「アゲハヒメバチ」で、一匹に対し一匹だったんですね。羽化するとこ眺めていたら蜂が出てきてしまったということで。ヒロインは「何ていまいましい寄生バチ!」とたたき殺してました。  これだけでも相当に強烈な印象だったんですが、後に青年誌でまた別のパタンを見かけたんですね。「アオムシコマユバチ」―――一匹のアオムシに大量の卵が産み付けられ、ある日表面上に小さな繭ができ、蜂達はそこから旅だって行くんですよ。  興味深いのは、最初の話もその話も、途中から「変異して人間に寄生する」というパタンなんですね。  前者はそのせいでヒロインは愛する少女の身体を傷つけるよりは綺麗なまま殺してしまうという展開となり、後者は「奴等は(人間の)天敵だ!」という不吉な予感と共に主人公の死で終わるという。  それはまあ、怖いと言えば怖いですね。
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