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まさかの異世界転移ですの！？
目が覚めると砂漠の広がる世界に
立ち尽くしていました。
なぜ？！
ここはどこなんですの！？
「あなたが世界を救ってくださる賢者様ですか」
わぁっと歓声が湧き
石油王のような服装をした男性が恭しく
わたくしの手を取り口付けました。
「！！ き、きゃぁっ！！」
思わず声を上げてしまいました。
「賢者様、どうしたら雨は降るのでしょうか」
浅黒い肌の男性が声をかけてきました。
「そんなこと知るはずがないですわ！
ここはどこなんですの？！」
「あぁ、そうでしたね。
ここはオルラントという砂漠の世界です。
説明が遅れて申し訳ない。あなたはオルラントに
賢者として召喚されたのですよ。
賢者様、どうかお知恵をお貸しください」
賢者召喚って一体どういうことなんですの？！
まさか、これは巷で話題の異世界転移！？
信じられない。
それに、お知恵をお貸しくださいって言われたって
この世界での知識はゼロに等しいのですのよ！
「…そんなこと言われたって
分からないものは分かりませんわ！」
すると人々はざわめきます。
「知らない？賢者なのに？」
「まさか、失敗したんじゃあ…」
隣にいる石油王が舌打ちしたような
気がしたのですけど気のせいかしら。
「皆様、ご安心ください。
召喚は成功しました。賢者様は
初めてのことなので戸惑ってらっしゃるようです」
石油王がわたくしに笑顔を向けますが
目は笑っていませんわ。
ヒィッ。もしかして石油王様怒ってますの？
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