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玄関への階段をのぼり、入り口のドアノブに手をかけた。
鍵がかかっていた。
父親が外に出ているのに、なぜ鍵をかけるんだろう?
不思議に思ったが、深く考えるのはやめた。おれは少々お行儀悪くあけさせてもらった。
「キャシー」
ドアをあけながら、呼びかける。
だが、入ってすぐのところに立っていたのは、キャシーの兄のマイクだった。
驚いたことに、ライフルをかまえているじゃないか。
「出ていけ」
銃口をおれに向け、そんなことを言う。
キャシーとは年の離れたこの兄貴は、昔から札付きのワルとして名をはせていたものだ。家族みんながそれで悩んだはずだ。
やれやれ。
おれはため息をつくと、またちょっと強引にそこを通らせてもらった。
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