第0章 プロローグ。

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織田信忠「…松姫、宿命が我らの愛を引き裂こうとしても必ず抗おう、我らならきっと…」   武田信玄の娘である松姫と織田信長の息子である織田信忠の切なき想いが交錯するこのシーン。 高遠城に松姫がいる事を間者(スパイ)から聞いていた 松姫「信忠様。お慕い申しております。私も貴方様とならどんな試練だろうと抗ってみせましょう。」 美國「瑛章くん…。美形だわ…」 結局、傘を忘れてびしょ濡れになったものの美國は映画館で大ファンの美浦瑛章の雄姿を見つめておりました。 すると… 画面が激しく光りあまりの眩しさに 目を閉じた美國が気づくとそこは… 美國「…美浦瑛章!?」 美國が愛して止まない俳優・ 美浦瑛章…ではなく… 織田信忠「…誰だ?それは…私の名前は織田信忠だが…?」 まさかのタイムスリップを果たした美國の前にいたのはまさかの織田信忠。 美國「ちょっと待って?何事!?」 動揺を隠しきれない美國でしたが、 目の前には更に動揺してしまう事態が起きていました。 織田信忠「明智光秀の謀反により我らの命は風前の灯火になっておる…。」 ここは京にある妙覚寺ではありますが もう既に明智光秀勢に囲まれており… はっきり言って多勢に無勢でした。 美國「こうなったら…大坂に逃げて 再起を図るより方法はありませぬ…」 織田信忠「何を言う?父上を助けずに安土に逃げる事など私には出来ぬ!」 本能寺はもう既に壊滅状態で… 信長の生存は絶望的だと言うのに… 織田信忠「私は諦めぬ…。父を見捨てる事など私には出来ない!」 美國「貴方は織田の当主!お館様でしょ?信長様は大殿です!しっかりして下さりませ!」 美國の言葉に鼓舞された信忠は、 信忠「大坂目指して駆けるぞ、美國 大坂に行けば必ずや道は開ける!」 信忠の後ろには美國が乗り 信忠の家臣達は主を逃がす為に… 「お館様を守り抜け!」 「皆、お館様を守るのだ!」 わざと大きな声を出し信忠があたかも妙覚寺にいると思わせていました。 こうして昼夜問わず走り続けた 信忠と美國は06月06日の昼下がり…。 津田信澄「お館様、御無事でしたか?」 織田信孝「異母兄上(あにうえ)、生き恥を晒してしまいましたなぁ…」 丹羽長秀「お館様に対して無礼ですぞ?しかし…御無事で何より…!」 これにより… 細川忠興「信忠様! 御無事で何よりでございまする…!」 織田信忠の小姓だった細川忠興と その父親である細川藤孝は織田信忠と美國を庇護する事を表明し… 徳川家康「信忠様、御無事で何よりではございますが大殿に関しては残念にございました。」 大坂の堺を見物していた徳川家康は、 信忠と合流しどうにかこうにか… 本多忠勝「皆々様、これより先は本多忠勝にお任せあれ!」 こちらも何とか… 命の危機から脱しました。 但し…
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