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第2章 届けたい奇跡。
美國はあの時きっと自分は最期の瞬間を迎える事になるんだろうと覚悟していましたが…次の瞬間、
美國は西暦2024年07月11日の夜
9時過ぎの映画館に戻っていました。
美國「もしかしてあれは夢だったのだろうか?」
美國がそんな事を思いながら
鞄の中を探すと緑色のスマホがどこにもない事に気づきました。
美國「スマホがないと何も出来ない!」
現代特有の悪い癖ではありますが、
現代人は何でもかんでもスマホに頼りすぎる傾向があり美國もその1人で…
翌日、仕事の帰りにスマホをもう1台買った美國は自身のスマホに電話を掛ける事にしました。
美國「もしも奇跡が起きるならもう1度信忠様の声が聞きたいしこの想いを信忠様に届けたい…。」
すると…
信忠「美國か…?」
まさかの戦国時代を生きる最愛の人に電波が繫がったのでございます。
美國「私は現代で…貴方の生きる遥か彼方の未来で生きています。だけど…貴方に逢いたいです。もう1度叶うのならば…」
すると…
信忠「美國が戦国時代に来て現代に帰る事が出来たなら私が行く事も出来るかも知れないな。頑張ってみるか?」
信忠は美國の欲しい言葉を
伝えてくれました。
そして…
信忠「必ず迎えに行くから…
待っていて欲しい。私も美國の事を誰より愛している。届いたかな?私からの想いは…?」
今すぐ逢えなくても2人には
確かな絆が存在していました。
それから数日後、
西暦2024年07月19日〈金曜日〉
美國の35回目の誕生日の事、
美國が朝起きるとそこには…
信忠「美國?」
まさかの信忠が横にいました。
美國「…!?」
しかし…
美國が現代から戦国時代へ行くのは
容易ではあるのですが反対だと…
美國「刀は出さずにフード被って
怪しくならないように…気をつけて下さいね…。」
色々迂闊な事をしそうな信忠に、
ヤキモキしてしまう美國でしたが…
信忠「美國、
せっかく逢えたのに嬉しくないの?」
今にも泣き出しそうな信忠の顔を見ると抱きしめたくなる気持ちでいっぱいになるのでした。
但し…
美國「信忠様を愛しく想うから言うのですよ。仕事から帰って来てから警察に行くのだけは勘弁して欲しいです。」
現代と戦国時代では生活環境が恐ろしい程違っている事もあるので
信忠「戦国時代へ2人で
帰った方が色々楽だな…。」
信忠は美國を連れて戦国時代へ戻る方法を懸命に思案するのでした。
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