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翌日。
私はおばあさんの家に向かった。
「あらあら、今日は特に出かける用事は無いのよ。」
私がまた車を出すという話をしに来たのかと思い、おばあさんが申し訳なさそうに私に言う。
「せっかく来てくださったんだし、お茶でもいかが?」
「いただきます。」
私は招かれるまま、おばあさん宅にお邪魔した。
すぐにお茶とお茶菓子を用意してくれる。
「家にある物だけで恐縮だけれど……」
「いえ、急に押しかけて申し訳ない……。」
私がお茶を口にしたのを確認してから、おばあさんが私の向かいに座る。
「それで、どうしたんですか?」
おばあさんは、私の訪問理由に興味津々と言った様子であった。
私は言うべきか、直前まで悩んだのだが……。
「おばあさん、娘さんへのカボチャのパイ、もう一度作りませんか?」
このままでいいはずが無い。
私はお節介だと思いつつも、おばあさんに私の考えを伝えることにした。
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