想いのカタチは違くても

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2日後、私は再び娘さんの家のインターホンを鳴らした。 おばあさんの作ったカボチャのパイを持って。 娘さんは私の顔を見るなりすぐに怪訝そうな表情を私に見せた。 「……また来たんですか?」 不快感を露わにしている。 このまま引き下がってしまいたい、そんな衝動に駆られたが、グッと踏みとどまる。 「また来ました。今回は受け取っていただきます。」 「だからいらないって言っているでしょう?」 「あなたは要らないと仰いました。それをお母さまにも伝えてます。それでもお母さまは、あなたに渡して欲しい、と私にこの紙袋を持たせてくれました。」 私は紙袋を娘さんに差し出した。 「……結構です。」 娘さんは、私とおばあさんの『予想通り』、紙袋を受け取ろうとはしなかった。 「分かりました。受け取ってもらえなければ持ち帰ってよいと言われてます。その代わり……これを。」 私はおばあさんから預かった手紙を娘さんに差し出した。 「今のお母さまの素直な気持ちだそうです。これだけは意地でも持ち帰ることは出来ません。」 仕方ない……と娘さんは私の手から手紙だけを受け取った。
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