想いのカタチは違くても

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「迷惑ついでに、もう一つ頼みたいことがあるんだけど……。」 おばあさんは、私に申し訳なさそうに言う。 「もちろん。どんな頼みですか?」 「いいのかい? 少し待っておくれ。」 おばあさんは、一度家の中に入ると、大きな紙袋を持って出てきた。 その紙袋を、私に手渡す。 「娘が来週、誕生日なんだよ。昔好きだったカボチャのパイを作ったから、渡して欲しいんだ。隣町だから、なかなか行かれなくてねぇ。」 紙袋からは、良い香りがする。 「分かりました。お嬢さんの家の地図をいただいても?」 私は、これは大切な仕事だと、このまますぐに娘さんの家に向かうことにした。
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