想いのカタチは違くても

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結局、何度言っても娘さんはカボチャのパイを受け取ってくれなかった。 「捨てるのがもったいないなら、母に返すかあなたが召し上がって。それと母に伝えて頂戴。『お構いなく』って。」 乱暴に閉められるドア。 私は呆気に取られてしまった。 親子の間に、これほどまでに冷たい空気が流れることもあるのか、と。 私はありがたいことに両親との仲は良好である。 私が小説家になりたいと言った日も応援してくれたし、私の作品が受賞し書籍化されることが決まったときは、まるで自分のことのように両親が喜んでくれた。 確かに学生時代は『多少』の仲違いをして疎遠になった日もあったが、それでも自然と良好な関係に戻った。 親子とは、そんなものだと思っていた。 「……ここにずっといても仕方がない。おばあさんの所に戻るか。」 仕方なく、私はおばあさんの家に戻ることにした。
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