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異星人
それはきらめく光に包まれた、異様な光景だった。わたしは光速航行のための特殊なカプセルに入っていたが、それごとこの光の中まで運び込まれたのだ。
ああ、カプセルの外から何かが覗きこんでいる。あれはひょっとして異星人、というやつかも知れない。わたしは恐ろしかった。遠く真っ暗な宇宙空間で、わけのわからないやつらに捕まってしまったのだ。まあ地球には帰れないとあきらめてはいたが、まさかこんなことになるとは思わなかった。
だって異星人なんていないって、みんな言ってたじゃない!いるって言うやつは、みんなからバカ扱いされてたじゃない!でも本当にいたんだよ!わたしの目の前にいるこいつらは、本物の異星人なんだよ!
ああわたしはこれからどうなるのだろう。つかまってこいつらの星まで連れて行かれ、見世物にでもされるのだろうか?いや、きっと標本として、どこかの研究施設に送られるのか。いっそ博物館だったらいいな。きっと珍しいものであふれているだろうから、こんな真っ暗な宇宙空間よりずいぶんましだろうな。
そうつらつら考えてたら、眠くなっちゃった…。
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