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「あんさ、犯人がどうかなんて関係ねぇんだわ。
もう分かっているからさ」
煌希が体育館のステージ上で、そう言った時、俺の左の口角が僅かに上がった。
伊達眼鏡を外した煌希の瞳の奥にあるのは、狂気。
豹とも俺とも違う性格の煌希。
女が犯人だと分かっているからこそ、俺は敢えて出しゃばる事はしねぇ。
途中、女の中の1人が花子を指さして言った。
「犯人は、その人じゃないの?」
花子を睨みつける様に見たから、花子の身体を抱き寄せ、女の視界から消した。
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