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「出来たら体育祭を早めに決めたい」
なんて言ったのは、煌希で『私もそれを考えてた』と答えた花子。
「真琴」
「ん?」
「俺は今から花子とは呼ばねぇ」
「どうしたの?」
「なんかムカつくからだ」
「誰に?」
「自分自身に」
煌希にだ。なんて言えば、煌希の思い通りになっちまう。
それに、器の小さい男だとは思われたくねぇんだ。
「駄目だよ。前田も松竹梅も鶴亀も、私の名前が真琴だと言う事を忘れているんだから、花子なの」
そう言われて、意味なく納得した俺。
「んで、なんで体育祭を早めにやるんだ?」
体育祭の話しは昨日花子から話しは聞いていたが、なんで煌希が気にするのかが分からねぇ。
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