穂月知実詩集~徒然むかし

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 むかし、をとこありけり。春休みにおじいちゃんと囲碁を打っていた。日射しが暖かい。僕は、生きて行ける。おじいちゃんを殺さない。僕たちは天にむかう石を打っていた。  むかし、をとこありけり。父は僕にラジカセをくれた。子供の僕は、音楽は苦手だったがクラシックから歌謡曲、英語の歌とかいろいろ聞いて勉強した。たぶん今思うと父は間違っている。僕は恨んだ時期もあったがもう諦めた。  むかし、をとこありけり。この世は夢物語。物語だから間違うこともある。  むかし、をとこありけり。僕も間違っている。この世は夢物語。物語。物語。  むかし、女ありけり。京にいて結婚式の司会をしていた。美しさを備えていた。スポットライトで僕は写し出すことが幸せな約束ごとだった。その女性は、あずま。  むかし、をとこありけり。三月。三宮。つくしと話しがしたい。バス停の花を写真に撮ってアップルパイを食べることに到着した。三月の人間的な欲望と話していた天。  むかし、女ありけり。つくしはむかし、かなと名乗り三宮にいた。僕はマッサージをされて気持ちよかった。僕は、かなちゃんに携帯小説家と名乗りましたけど、詩集しか出すことができない。  むかし、をとこありけり。三月につくしに到着した。  むかし、をとこありけり。缶チューハイを一本飲んだらむかし結婚したいと思った女を思い出すことに到着した。その女とは肌を合わせていない。顔。顔が犬のようで目が潤んでいた。とてもそそった。付き合った女性は他にいたし肌を合わせたこともある。しかしやっぱり見た目かもしれない。  むかし、をとこありけり。缶チューハイの二本目を飲んだ。  むかし、女ありけり。伊勢物語は素晴らしい。 完。
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