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7 ★
ラーファからの返事はくちづけだった。
押し付けるように唇をあてがわれ、イズは驚きでわずかに口を開いてしまう。その隙間から温度の違う舌が入りこみ、イズの舌先をつつく。
「ぁ……ぅ、んっ……」
擦れ合う舌の感触と、頭の内側に響く水音に、イズの頭から作法がすべて吹き飛んでしまった。それでもどうにか応じようと、ぎこちなく舌を重ねる。
前の時よりも荒っぽく、二人の身体はベッドに倒れ込んだ。
「あまり卑下するようなことは言いたくないんだが、イヌ科の獣人はわりと理性を飛ばしやすいんだ。だから今まで寝室にも来られなかった」
息を乱しながら言うラーファの声は、いつもより甘くかすれている。
ラーファが服を脱ぎ捨てる音が、いやに大きくイズには聞こえた。
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